こんばんは、危うくクシャミで舌を噛み切りそうになったテクテク紅茶や店主です。
3連休ファイナル、建国記念の日も無事営業終了致しました。
一気に寒くなりました。
今朝は自転車で雪のなか通勤したのですが、みぞれ気味ゆえ結果的に雨に濡れた出で立ちに。
それでも夏嫌いの店主は、そんな悲しい姿になりながらもやはり冬はこうでなくては、と少し嬉しそうな表情で怪しく自転車を漕いでいたそうな。
皆さま風邪など召されぬよう、お身体大切にお過ごし下さい。
そして、はい、件名の通り、本日は半分(以上)余談です(笑)。
先日、連休になった定休日に長崎へ赴いた際の旅日記ですので、ご興味湧くかたのみご覧いただければと存じます。
…が、その前に気紛れで作ったチョコが思いの外出来栄え良く仕上がりましたので、店主からのバレンタインということで…
当日が定休日なので13日(水)まで…余力あれば延長しているかもしれませんが、いや、どうだろう…ひとまず超ド短期で申し訳ないですが販売しております。
タブレット状のトリュフ、生チョコです。
数年前にご用意していたナマチョコとは配合も工程も異なるので、新作扱いです。
たっぷりのビターチョコレートと生クリームを丁寧に混ぜて仕上げました。
隠し味に、箕面産の柚子を入れております。あとから抜ける爽やかな感じを演出。
ちょっとしたバレンタインでも使えるように8個入と、ご自分へのプチ用に2個入りでご用意。
要冷蔵で、お日保ち2週間ほどです。
ご賞味損無しと云い切っておきましょう(笑)。
どうぞご都合つくかたはお買い求めくださいませ。
また、当店冬の風物詩、冬季限定フォンダンショコラは、冬季いっぱいはご用意予定です。
例年、3月下旬、暖かくなる手前まで。此方も合わせてご賞味下さいませ。
さて、是より余談で離陸致します。
今回の目的地は、五島列島。
五島列島も思いの外広く、南北で五島市と新上五島町に分かれており、今回伺った北の新上五島町には船でしか上陸できません。
弾丸旅での飛行機と船の時間を組むのが大変…
普段は青派ですが、今回は時間を優先して赤で…気が付けばなんと伊丹空港で北ターミナルを利用したのは14年振りでした(笑)。
やはり私には青が合っていると勝手に再認識しつつ青にはないエンブラエル社製機に乗れたので飛行機好きとしては通るべき道だったのだと…って余談に輪をかけてどうでも良いですね(笑)。
さて、そんな具合で急性扁桃炎の処方薬を携えつつ長崎空港へ着陸した瞬間、脳内に流れたBGMは「長崎は今日も雨だった」(大泉洋ver.)←Youtubeなどで調べてみて下さい(笑)
また雨。ここ半年ほどの旅はほぼ雨スタートです。
はて店主は一体なにゆえ天気の神様の逆鱗に触れてしまったのでしょう。
先ずは船に乗るため、佐世保へ。
船の時間まで余裕があったので、腹拵えに佐世保バーガーいっときましょ。
「山本コーヒー」
2cm超のパテがふっくらジューシーで美味でした。一緒に戴いたコーヒーも好みの風味で絶品。
お店の床には単品のコーヒーに添えられるらしき落花生の殻たちが。もはやオブジェ的。
いざgo to 五島
まだ余裕〜と「バーガーショップヒカリ」の佐世保バーガーで。これが夕食の足枷になることになろうとは(悔)
お味は、先ほどの珈琲屋さんの圧勝。
海を100kmかけて、念願の五島列島上陸!…ほぼ台風並の暴風雨で歓迎されます(苦笑)
今回は上五島の中通島を巡りました。
キリシタンが弾圧、迫害を受けながら250年もの間密かに信仰を続け、解禁後に建てられた教会が点在する五島列島。
上五島には29の教会があり、いまでも人口の1/4はカトリック教徒だそうです。
お祈りの時間を除いては観光客にも開放されており、時間の許す限りではありますが数多い教会のうち数か所、伺いました。
日頃無宗教の店主なので、教会にお邪魔するのは初めてです(結婚式のチャペル除く)。
主に鉄川与助さんという建築家によるものだそうですが、其々に外観(煉瓦、木、石など)、内装、ステンドグラス等などデザインが異なり、大変興味深く拝観させていただきました。
神聖な場所につき、内部は撮影禁止。
特にステンドグラスは内部からしか美しく見えないので、心のシャッターをパシパシ切って焼き付けました。
大曾教会
冷水教会
青砂ヶ浦教会
中ノ浦教会
店主の中ではこの教会がベスト内装賞。椿の壁、十字架のステンドグラス、可愛かったです。
桐教会…の撮影は忘れる程、そこからの眺めが絶景の件。
まるで石垣島の川平湾を上から眺めた様。
ほんの一瞬の晴れ間、この入り江のブルーが映えた姿が見られました。
そしてこの上五島で唯一、更に登録されたてホヤホヤの世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「頭ヶ島の集落」にある教会がこの「頭ヶ島教会」です。
鉄川与助さんの設計施工で、お向かいの島から切り出した石を、信者らが船で運び組み立てたそうです。
その石には建築素人の信者に解るようにと番号が振られており、「何番此処に持ってきてー」と云いながら組み立てたとかなんとか。
「四九五」「四四五」など採番された外装の石
内部は船底のような天井で、椿の彫刻なども美しく、此処もまたデザインが映えた内装でした。
この神聖な集落を守るべく、観光客は此処へはパーク&ライドの事前予約が必要で、10年以上休港になっている上五島空港の駐車場にレンタカーを停めてシャトルバスで連れていっていただいたのですが、その時間は店主の貸し切りで、店主の為にスタッフやドライバーさんやと6名もの人員が割かれるというなんとも申し訳ない気分になるの巻。お陰様でこの教会から上五島のお話まで色々伺えて、貴重な時間となりました。
今はドクターヘリの着陸で偶に使われる以外は、「頭ヶ島の集落」インフォメーションセンターになっている上五島空港。
いや寧ろ店主には此方のほうが興味深いとかは内緒
頭ヶ島の集落近くの海辺では、坂本龍馬が海に手を合わせて祈っておられました。
海難事故で亡くなった弟分の池 内蔵太やその同志たちを悼みに此処へ訪れたそうです。
同じ像が港にもあって、ふと思ったのですが、現代の日本に坂本龍馬の像は一体いくつあるのでしょう。
どなたか御存知でしたらご来店の折教えて下さい(笑)。
教会の数よりは少ないですが、寺社仏閣もありました。
中でもこの奈良尾神社は樹齢669年というアコウの樹が自然の鳥居となっており、生命力に感動。
くぐった時には何かしらパワーが自分に宿ったような気がした…ような。
そして今回の上五島の旅、一番特筆すべきは、このお宿でした。
「マルゲリータ」
ひときわ周囲からも異世界感を放つ粋な建物ですが、元々は国民休暇村だったそうです。
マルゲリータはマーガレットの意味だそうで、所々にマーガレットが植えられています。
2012年開業と、当店と同じ6年の星霜を経ていることに勝手にシンパシー。
よぉこないにオサレにしてくれはったわーと心でコテコテ関西弁。
海を眺めお茶を戴きながらチェックイン
お部屋には日の入りと日の出の時刻表。
海へ沈む、海から昇る、何方の太陽も見られる素敵な宿の粋な計らい…ま、悪天候につき何方を見ることも叶わずですが何か。
半地下にあるオサレロビー
本棚にあった小説をお借りして部屋で読んだり。
オサレ廊下1
オサレ廊下2
オサレ廊下3
オサレなだけでなく、廊下も部屋も大浴場も、すべてがホコリヒトツ見当たらないほど清掃が行き届いており清潔で、居心地の良さに心ユルユルでした。
大浴場も加温とは言え源泉かけ流しの温泉でお肌ツルツルスベスベに。強風による露天風呂閉鎖が惜しかった…。
このお宿滞在中に唯一立ち会えた貴重な陽光…
この天使の梯子が照らしている島が、先述の頭ヶ島というのがなんとも神秘的です。
これだけでも十分価値あるお宿なのですが、トドメは併設のレストラン「空と海の十字路」。
五島列島の素材を見事にイタリアンに昇華したお料理に舌鼓通り越して悶えました(笑)。
★夕食
前菜でこのボリュームとは。
五島灘にて獲れたてのカンパチカルパッチョを口にした瞬間、スパークリングとのあまりのマリアージュに「来て良かったぁぁぁ」と感涙。ギリギリ心で。
真鯛のバターソテー。レモンの酸味と、上に乗っているクスクスが絶妙な仕事っぷり。
あのー…もうお腹いっぱいなんですけど…佐世保バーガー2つ食べたことを後悔し始めます。
サザエと生ハムのアーリオオーリオ。五島灘のサザエの肉厚感が、美味しさと苦しさのハザマ(笑)。
ラスボス、五島牛の赤ワイン煮込み。柔らかい…旨い…しかしほんとキツい…
こ、このわたしが残すわけにはいかない…!と赤ワインに応戦頼みどうにか完食!
トドメはモンブラン。甘いものは別腹と申しますが、確かに。
紅茶が薄かったのだけが惜しい。しかし紅茶屋がそんなのも些細な事、と許してしまえる程のホスピタリティ。
★朝食
自家製ジャム付きパン。みかんジャムや玉ねぎジャムなど、其々素材の味が分かる素朴なお味に癒されながら、ミネストローネスープと一緒に。
ソーセージ&スクランブルエッグの破壊力。また朝食でもお腹いっぱいに…
上記に加え、パンケーキやフレンチトースト、五島うどんまで、あとはどれでも好きなだけ頼めるというサイドメニューがズラリだったのですが、いやいや無理ッスけど、折角なのでデザートだけでも…とアップルパイをオーダー。
紅茶が好きなだけ戴けるのは有り難い。
普段は外であれこれする為に便利なことを優先に宿泊先を選びますが、
此処は此処に宿泊する為にまた船に揺られてでも伺いたい、非の打ち所がない、素晴らしいお宿でした。
店主宿泊先では暫定1位です。またいつか、自分への褒美にしよう…。
島を離れる前に、これは欠かせぬ、五島うどん。
「五島うどんの里」
ツルツルもちもち。あご出汁が美味でした。
これで、日本五大うどん現地制覇まで、残すところあと1つ(氷見)。
上五島で出会った方々は、付かず離れずの優しさでもてなして下さり、それがとても心地良い一人旅でした。
夏がいいよ、海の綺麗さも全然違うよと仰せだったので、季節を変えて、また伺えたらなと思っております。
P.S?
五島の焼酎「五つ星」
年間2000本しか作られない、島でしか買えない、高いけど買っちゃう条件整ってしまっている焼酎。
香りの立ち方がとてつもなく華やかでフルーティーなのに飲み口はスッキリという上品な味わいです。
船の復路では長崎港へ。
やはり佐世保港より俄然大きい。
航海中は常時4Gで、上五島の陸地では時折圏外…頑張れ五島列島(笑)
長崎市内は街中が翌週に控える(つまりは現在開催中)ランタンフェスティバルの為の装飾に溢れていました。
今頃このランタンたちが艶やかに輝いていることと存じます。
数年前に会期中を目の当たりにして感動しただけに、点灯していないランタンたちにもどかしさを憶えたことは否めませんが、街中が華やかで気分も高揚。
「江山楼」
長崎ちゃんぽん、旨い!アサリの出汁がガツンと効いていました。
早朝の長崎新地中華街
数時間後、テクテク紅茶や到着、オープン時間まで必死のパッチ。
余談投稿にお付き合い下さったお客さま、ありがとうございました。
旅好きなお客さまとのお話のタネになれば、そして旅好きなお客様の何かしらの参考になれば幸甚です。
明日も心込めて紅茶をお淹れ致します。
本日お越し下さったお客さま、寒い中のご来店、誠にありがとうございました。